PEOPLE PORT

パソコン処分で参加するこども支援

050-5328-8187 回収エリア 東京23区・横浜市・川崎市・大和市・町田市 平日10時〜17時
国内難民支援

難民を知ろう!Vol.3 日本にも増えているアフリカ難民

こんにちは、ピープルポートの田中です。
今月は「難民を知ろう!」をテーマに記事を書いています。
第1回はシリア難民、第2回はミャンマーのロヒンギャ難民についてお伝えしました。今回のテーマは、近年日本でも増えているアフリカ難民です。

世界で最も多く難民が発生している国はシリアですが、法務省の2019年のデータによると、日本への難民認定申請者の上位25か国にシリアは入っていません。ネパール、スリランカ、カンボジアなどアジアの国が上位を占める中、アフリカからも10か国が入っています。
アフリカの難民は急増していて、最も深刻なのが南スーダンと言われています。2018年の時点で228万人以上の難民が発生し、世界の難民発生国第3位、アフリカ大陸1位という、不名誉なランキングに入ってしまいました。南スーダンとはどんな国でなぜ難民が増えているのか、調べてみたいと思います。

南スーダンってどんな国?

南スーダン共和国は、2011年にスーダン共和国から独立してできた、世界で一番新しい国です。国土面積は日本の1.7倍、首都はジュバ、人口は1,098万人(2018年)。主要産業は、鉱業と林業、綿花やピーナッツ、マンゴーなどの農業です。国土の中央をナイル川が流れ、都市部を出ると果てしないサバンナが広がり、“世界で2番目の多様性を持つ野生動物の宝庫”と言われています。

“戦争が日常!?”終わらない内戦

南スーダンの歴史は、内戦と共にあります。内戦とは同じ国民同士が争う戦争で、日本もかつてはいくつかの内戦が起きましたが、幸いにも1877年の西南戦争が最後です。しかし南スーダンでは、1955年から65年間に渡り、ほとんど絶え間なく内戦が続いています。国民は平和な状態を知らない、むしろ戦争があることが“日常”という異常事態に陥っているのです。

植民地支配が引き起こした『第一次スーダン内戦』

南スーダンはもともとスーダンという一つの国で、1899年からイギリスとエジプトの共同支配下にありました。主にイスラム教を信仰するアラブ系住民が多い北部(現スーダン)と、キリスト教や伝統宗教を信仰するアフリカ系住民が多い南部(現南スーダン)に分断し、それぞれをイギリスとエジプトが統治する植民地政策がとられていました。
1955年、イギリス・エジプトから独立する前年、南部の兵士による反乱をきっかけに、第一次スーダン内戦が勃発。アラブ系住民優位の独立に対して、アフリカ系住民が不満を募らせたことが原因で、1972年まで続きました。植民地から独立する時、宗主国が勝手に民族の優劣をつけて、それが原因で内戦を引き起こすことはよくあります。偉そうに統治して、搾取して、独立後のことはよく考えない…。支配する側って本当に勝手ですね。残念ながら、日本も同じことをやっていましたね。

独立を勝ち取った『第二次スーダン内戦』

内戦終結からわずか10年後の1983年、クーデターで政権をとったヌメイリ大統領が国政にイスラム法を導入したことに対し、南部のアフリカ系を中心とした非イスラム住民が激怒。スーダン民族解放軍を結成し、第二次スーダン内戦に突入しました。2005年まで22年に及ぶ内戦の死者は250万人とも言われ、数百万人が故郷を終われ、難民・避難民となってしまったのです。戦争を終結させた和平合意では、南部スーダンの人々が、南北統一したスーダンに残るか、分離独立するかを住民投票で決める権利が認められました。そして2011年、住民投票の圧倒的多数により、南スーダンとして独立。南部の人々は多大な犠牲を払い、やっとの思いで独立を掴みとったのです。

日本も自衛隊を派遣 南スーダンの今

ところが、せっかく独立したというのに、まさかの内戦再びです。独立直後から、キール大統領派とマシャール前副大統領派が激しく衝突。政治対立が、各派を支持する民族紛争に拡大し、2013年から内戦に突入しました。見かねた国連平和維持軍は、南スーダン派遣団を結成。日本も約350人の自衛隊を首都ジュバに派遣しました。世界63か国から1万6000人の軍人、警察官、専門家が参加し、治安維持から医療、生活設備、食料、教育面などのサポートをしました。

そして2020年2月、世界各国から「いい加減に内戦を終結させないと、お偉いさん方の財産を凍結するよ!」という脅しを受け、政府と反政府勢力の連立政権が発足。キール大統領は、「マシャール氏を許すことにした。マシャール氏も私を許してほしい。」と民族間の和解を呼びかけました。それでも、深刻な人道危機は今も続いていて、難民や避難民の人たちは、「平和になるか確信できない」と訴えているそうです。

南スーダンは豊富な原油資源に恵まれ、農業や林業などの産業もあり、野生動物の宝庫と言われる素晴しい環境があります。上手に活用すれば、国民の生活は潤うはずです。もう戦うのはやめて、どうか母国の素晴らしさに目を向けて下さい…!

【出典】

https://www.worldvision.jp/children/crisis.html

https://globe.asahi.com/article/11535124

http://www.moj.go.jp/content/001290416.pdf

http://www.pko.go.jp/pko_j/liaison/liaison17.html

https://mainichi.jp/articles/20200405/k00/00m/030/191000c

企業のパソコン処分で
参加するこども支援活動!

無料回収を依頼して
プロジェクトに参加

スタッフ

代表:青山 明弘

ピープルポート株式会社の代表、青山です。高校野球が大好き、神奈川県出身の一児のパパです。電子機器の再生を通じて難民の雇用、子供たちの教育支援に取り組んでいます!

不要になった電子機器で
子ども達の未来をつくる