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国内難民支援

『届け!日本に逃れてきた難民の声 Vol.1』

こんにちは!ピープルポートのブログを担当している田中香織です。

さて、今日6月20日は【世界難民の日】です。
難民への理解を深める日に、ピープルポートとして何が発信できるだろうと考えました。
私たちが、みなさんに何より知っていただきたいのは、難民として逃れてきた人たちが、どんな事情で、どんな思いで日本に辿り着いたのか、そして見知らぬ国でどんな風に生きているのか…という現実です。

そこで、実際に日本で難民認定申請をしている友人に、インタビューさせてもらいました。彼らのリアルな声を聞いて、心のどこかに留めてもらえたら嬉しいです。

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歌が大好きな優しい女性
コンゴ民主共和国出身Aさん

Q. なぜ避難先として日本を選んだのですか?

A. 実は、私のチョイスではないんです。
逃げる手助けをしてくれた人が、日本をすすめてくれました。
最初は、日本じゃないところに行くか?とも聞かれました。
私の母国語はフランス語で、日本人は日本語と英語しか話さないから、
言葉の問題を気にしてくれたのです。
彼は、トルコと言う選択肢もあるけど人種差別があるので、
日本の方がおすすめだと言ったんです。
他の国と比べて、日本は安全で人種差別がひどくないと。
私は、言葉は頑張って勉強すれば何とかなると思ったし、
日本に行くことを決意したんです。

Q. 日本については知っていましたか?

A. 学校の勉強で日本がどこにあるかは知っていたけど、その程度です。
中国のことはコンゴでも話すけど、日本のことは知らなかったです。
母国の家族や友人は、私が中国に住んでいると思っているかもしれない。

日本に行くのは、本当に大きな挑戦でした。
すべてが新しいことだったので、人生を新たにスタートするための挑戦です。
当時私が考えていたのは、
「今、出発しなければならない。とにかく人生を前に進めなければならない。」
ということでした。

Q. 本当に大きな決断をしましたね。
では、日本に到着した後は、まず何をしたんですか?

A. コンゴから逃げる手助けをしてくれた人は、
航空券やホテルも手配してくれて、まずは2週間ほどホテルに滞在しました。
日本のことを知りたいと思ったので、毎日散歩をして、
たくさんの外国人に出会い、どうやって日本で過ごしたらいいか、
入国審査やビザなど手続きについて教えてくれました。

日本にいる外国人も日本人も、とても優しかったです。
ある日、散歩に出掛けて迷ってしまいました。
すると日本人の男性2人組が心配してくれて、歩いてホテルまで送ってくれました。
ちなみに、食べ物については何も知らなかったので、
2週間パンとコーラだけで過ごしました。

Q. 知らない国で、積極的に散歩をするなんてすごいですね。
そこで出会った人は、難民申請の手続きも手伝ってくれましたか?

A. 難民支援協会(JAR)などの支援組織について教えてくれました。
JARを訪ねたら、難民申請の手続きをしてくれました。
申請の費用も負担してくれて、新しい住居も紹介してくれました。
JARが紹介してくれた家には日本人の女性がいて、
日本食について教えてもらいました。
今は、牛丼やうどんや緑茶が大好きです。

Q. コーラやパン以外も食べられてよかったです!
無事に難民認定の申請ができたようですが、どれぐらいの期間、結果を待っているんですか?

A. もうすぐ2年になります。
入管で一度面接をしましたが、まだ何の連絡もありません。

Q. 長いですね・・・。
日本では審査の結果が出るまで3~5年かかるとも言われていて、不安な日々が続きますね。
正直なところ、日本の難民認定制度について、不満はありますか?

A. 正直、待ち続けるのはとてもストレスです。
いつ認定されるのか、認定されるのかされないのかも分からないですし、毎日ストレスを感じています。
それに、面接ではとんでもない数の質問をされます。
自分に起きた悲しいストーリーを思い出して、その時の感情を話すのはとても辛いです。

精神的に追い込まれるんです。

Q. 思い出したくない出来事について、根掘り葉掘り聞かれるのは本当に辛いですね。
それでも、結果は待たなくてはいけない。今の生活はどうしているんですか?

A. 今は仕事が見つかったので、ほっとしています。
しばらくは、日本政府の支援金に頼っていましたが、
自分の力でお金を稼げると自立している証拠なので、とても気分がいいです。
実は、仕事を見つけるのは、とても大変でした。
15社以上面接に行きましたが、
黒人だということだけで採用してもらえないこともありました。
アジア人は比較的採用されているようでした。
それから、コンゴ大使館は半年ごとにビザを更新するんですが、
ビザの有効期限が1年以上なければダメというのもありました。
条件が悪いものも多くて、8時間労働で日給5000円とか、
ホテルのベッドメイキングを一日で60部屋やらなければならないとかもありました。

Q. 日本は差別が少ないと聞いて来たのに、実際は差別を受けたというのは本当に残念です。
いい仕事に出会えてよかったですね。
では最後に、今一番望むことはなんですか?

A. 毎日、日本に長くいられるように祈っています。
最初日本に来たとき、日本のことは何も知らなかったけど、
実際に住んでみたらとてもいい国で、
みんな礼儀正しくて親切でこれからも住みたいと思っています。

時には、難しいこともあります。
電車に乗った時、隣に座りたくないと思われていると感じることがあります。
でも、それは自分が違うから、仕方ないですよね。
日本人は、黒人だからと言って傷つけないし、距離をとるだけなら全然問題ないです。とてもきれいで美しい国で、食べ物も好きだから、今はいい選択をしたと思っています。

今回、インタビューをさせてもらって、彼女はなんて前向きで勇気があって、そして優しいんだろう…!と感動しました。
日本に来るだけで大変だったろう、不安だったろう、プライドを傷つけられて辛かったろう、そして今もどんなに不安な日々を過ごしているか知れない。
それなのに、電車で差別の目を向けられても、日本人は優しいと言える心の広さに圧倒されました。
そして、2020年になっても尚、黒人に対して偏見を持つ日本人がいることを、心から悲しく残念に思うとともに、怒りさえ感じました。

さて、今回のインタビューはいかがでしたか?
次の記事では、日本の漫画が大好きな難民男性の物語をお届けします。
是非ご覧下さい!

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ピープルポートでは、難民申請中のメンバーがスキルを覚え、丹精込めて整備したパソコンを「ZERO PC」としてインターネット販売しています。気候変動により将来故郷を追われる人を生み出さないためにも、製造プロセスから販売まで環境負荷をかけない工夫を凝らしています。

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スタッフ

代表:青山 明弘

ピープルポート株式会社の代表、青山です。高校野球が大好き、神奈川県出身の一児のパパです。電子機器の再生を通じて難民の雇用、子供たちの教育支援に取り組んでいます!

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